”デザインってビジネスにつながるの?”って人にこそ読んでほしい話
先日のUICrunch U25に運良く当選したので参加してきました
追記:イベントの詳しい内容はたまたま会った自分の研究室の先輩が詳しく書いていたのでそちらをどうぞ
DeNA創始者の南場さんの基調講演から若手デザイナーのキャリアについてのLT、ベテランデザイナーの方々の各社の文化トークなどてんこ盛りの非常に充実した内容で、面白い話がいろいろ聞けたのですが、その中で改めて自分の考えが整理されたというか、確信に変わったというか
一つ面白かったことがあったので残しておこうと思って初めてブログを書きました。
何度もブログを書こうと思っていましたが書く機会がなくて、こういったモチベーションを頂けた
UICrunchの運営メンバー様には感謝致します。
※一学生が思ったことなので、間違いなどは多分にあるとは思いますがご容赦ください。
その考えが何かと言うと、
"ネット時代においてデザイナー的思考は新規事業やサービス開発に確実に重要になる"
ということです。
ここでいう”思考”って言う部分が重要、なんとなくそんなこと知ってるよって方も理論立てて説明して、と言われると詰まる方もいるのではないかと思い、改めて今回書いてみました。
※(これは別にデザイナーを持ち上げたいわけではないということを予め言っておきます、むしろ、こういった思考をもっているデザイナーってまだまだ少ないと思うし、別の職種(エンジニアとかマーケターとか経営者とか)でもデザイナー的思考を持っている人は多くいると思います。)
なぜこのように思ったのかという理由についてですが、
南場さんのお話の中で、サービス開発における変化を説明している時に、自分自身のデザインに対する考えと非常にリンクする部分があり、理論立てて整理できたといういきさつがあります。
当日南場さんがおっしゃっていたことと照らしあわせて説明するために
簡単な図を作ってみました。
南場さんの話でも出ましたが、事業について考えるときに一般的な会社が経営会議の中でまず話すのは当たり前ですがそもそもそれがお金になるか?ということです。
DeNA でも以前までは経営会議でリリース前にあれやこれやと話していたそうですが、今は完全にそのような会議をしていないそうです
それもすごい決断だとおもいますが・・。
この考え方だと、まず市場、ユーザー母体数ありきなので新しいアイディアや改善策が出ても、リターンを考えると見合わなくなるのでやらないということが出てきます。
利益にならないことを切るのは企業として当たり前のことだし、ビジネスとして正しいことです。今までは一般的にこの考えが主流でした。
しかしネット時代のビジネスにおいては、話は変わってきて、
開発にかかるコストもある程度低い現代においては、まず軽く作ってみて市場に出してみるといったことが容易になっています。
そして本当に良いサービスであれば、使ってくれるユーザーが増えて自然と人が集まるサービスとなります。
ネットサービスにおいてはこの"人が集まる"というだけで、ビジネスモデルはある程度後から構築することができるというのが大きな特徴です。
例えば南場さんが軽く話していたようにがん患者のコミュニティが大きく出来てしまえば、患者本人から取るのではなくそこにアプローチしたい製薬会社や医療機器メーカーなどから収益を得るなど...
つまりニッチな市場だとしても、人さえ集まってしまえばネットを介してそれを利益に変えるためにやれることは非常に多くあるということなのです。
この考え方だとユーザーに喜んでもらえる≒利益に直接繋がるので
ユーザードリブン、UI/UXドリブンでサービスを開発することが主流となります。
ではこのサービス開発の変化とデザイナー的思考がなぜ関係するかというと、
デザインの本質的な考え方は問題解決、問題提起にあり、そもそもユーザー視点でものを考えるからなのです
デザインを学んだ人にとって、ユーザーの問題解決を一番に考えることは当たり前のことであり、そういった考え方が身についている人が多いです。
つまり今まではユーザー目線で「このような機能を追加した方がいい」、「このようなプロダクトが必要」だと提案しても、それが利益に直接繋がるとは限らない(ユーザーにとっていいものを作ったとしてもそれが会社にとって最上位ではない)状況だったのがネットによって変化し、ユーザーにとって喜ばれるものを一番につくる事が対コストで考えても一番いい方法であるといった考え方が浸透してきて、
ユーザー目線でいいものを作ること≒利益に直結する
時代になった現代のビジネス開発現場においては、
デザイナー的思考はまさに時代にマッチしており、価値が見直されてきているというのが実感として感じられました。
まだ学生でしっかり働いたことのない僕が言うのもなんですが、
最近、様々な業界において、いわゆるデザイン思考やUXデザインが注目されているのは、このようなビジネスの開発の変化によるものが大きいと考えています。
まとめ
南場さんの言っていたサービス開発の3つの変化
- permissionless
- UI/UXドリブン
- 個別最適化
はデザイナー的思考を持っている人には非常に活躍しやすくやりやすい環境を生み出しているなと感じました。